9月に”看護師失格?“とインパクトのあるテーマのZoom勉強会に参加し、日々の臨床に役立つとおもったのでブログに書いていきたいと思います。
認知症や高次機能障害がある患者様、利用者様に私たちは関わることが多いと思います。
今回はその方達への接し方や、評価の考え方について考えていきたいと思います!
認知症や高次機能障害を有する方の多くに、記憶障害があります。この記憶障害自体に対して、良くしていこうとすると難しく考えてしまいがちだと思いますが、周囲の関わり方や接し方で記憶障害自体を目立たなくなり、問題行動などが少しずつ改善される事があります。
そこで、評価項目として「神経心理ピラミッド」というものを使い、考えていくとわかりやすいです。
上記図のようにピラミッドの形をしており、認知機能には順番があることを示しています。
ピラミッド下部が満たされる事で、上部の階層が充足して行くようになります。
最下部の”覚醒、心的エネルギー”とは、人が生きていく上で一番の基礎となり、覚醒度がないと意識がない状態と言うことになります。この部分が満たされる事で、上位の”抑制、発動性”が生まれ、感情などコントロールし無気力でない状態となります。
そして、次のレベルの”集中力・注意力”が満たされる事で、作業効率がよく物事や作業を進める事ができます。
そして、次に他者との”コミュニケーション”がとれ、そこで情報を処理する事ができ、ようやくその上で””記憶””が可能となると言う事が上記の図より言えます。
普段の患者様への関わり方において、記憶の曖昧さや問題行動などはあくまで、起こっている結果であり、根本的な原因であるとは言えません。注目したいのは、ピラミッドのどの部分に今現状がどこにあるのではないかと思います。
いきなり、記憶という上位レベルを強要するのではなく、下位を満たしていき段階的に今患者様、利用者様がいるのか考えながら関わると、少し余裕が持てるようになり優しい関わり方ができるのではないかと思います。
これは、患者様だけではなく、健常者である私たちにも考えを当てはめる事ができます。
改めて、周りの方々への関わり方を考える事で、柔軟で優しい関わり方ができれば、日々の臨床や人との普段の接し方に役に立つ思います!!
参考文献
看護師失格?認知機能が低下した患者をめぐる看護師の面談録 著小林雄一